第20回『一億本の向日葵』  ~本当にがん哲学ですね~

第20回『一億本の向日葵』

 ~本当にがん哲学ですね~

 

昨日、開催した今年最初の“松本がん哲学みずたまカフェ”は、遥々、山梨県小淵沢町、長野県茅野市から足を運んで下さった方を含め、15名の参加者でテーブルを囲んだ。今回は、59年間牧師として活動をしてこられた松本市在住の横田幸子牧師をお迎えして、お二人の方のエピソードを伺った。今回で19回目となるみずたまカフェだが、今まで“死”について率直に語り合うことはなく、踏み込めない部分でもあった。しかし、横田幸子牧師がお話して下さったお二人の方の“最期”には、その人らしさ、川の流れのような穏やかさ、笑顔、贈りものがちりばめられ、私を含め、参加された方々の胸にスーッと届いていた。そして、“ユーモア= YOU MORE”な語り口が、自分の事として置き換えるだけの余裕を与えてくれていた。「いい人生は、最期の5年で決まる。」樋野先生の言葉が、思い出された。

横田幸子牧師のお話の後は、カフェタイム。参加された方々が、それぞれの思いをお話された。年齢や性別、職業、病状、主催者、参加者の垣根を越えて、“その人”の話に耳を傾け、全員で創った空間が、それぞれのその人らしさを引き出していた。

「本当にがん哲学だねぇ。」

私の隣に座り、静かに参加者の方々の話に耳を傾けていらっしゃった横田幸子牧師のつぶやきが聞こえた。常に手探りの状態で開催してきた“松本がん哲学みずたまカフェ”が、参加される方々によって、本当にがん哲学の場になっていることに感動した瞬間であった。そして、「こんにちは~」の声とともに入り口から見えてくるお顔が、喜びも運んで来てくれるがん哲学カフェの開催は、私にとってもとても大切な時間となっている。

 

ひまわり🌻齋藤智恵美