第22回『一億本の向日葵』 ~がんと共に生きる時代~

第22回『一億本の向日葵』

~がんと共に生きる時代~

これからは、がんと共に生きる時代になる。そんな風に感じていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。実際に、がんと共存しながら生きる時間は長くなり、がんであっても生きられる可能性が広がってきています。私はカフェや仕事の中で、それぞれの方の「がんと共に生きる生き方」との出会いを頂いておりますが、これからは自分のがんだけでなく、身近な人、大切な人、地域の人々のがん、と共に生きることを考える時代になるのではないかと感じています。私自身、がん治療中に感じていたことがあります。それは、「この病気が私の大切な人たちでなく、私で良かった」ということです。これは優しさのように思われるかもしれませんが、どちらかというと、そのような状態になった時の自分の反応が怖かったのだと思います。焦りや不安、苛立ちなど、病と向き合う本人の気持ちよりも、自分の気持ちを優先してしまうかもしれない怖さでした。だからこそ、病と向き合う私を静かに見守ってくれていた家族や友人にはとても感謝をしています。がん哲学での出会い、活動、「正論より配慮」という樋野先生の優しい言葉が、無意識に正論で身を守ろうとしていた私の緊張を少しずつ和らげてくれているのだと思います。樋野先生は、がん哲学外来のご活動を通して、患者さんご本人の生きる希望となる言葉の処方箋、患者さんを支える人の生きる希望となる言葉の処方箋、をたくさんの人に届けていらっしゃいます。がんと共に生きる時代に、がん哲学外来カフェのような“誰かを思いやる=温かな配慮”を感じ、学べる場所が身近なところにあったら、きっと心を柔らかくして生きられるのではないでしょうか。小学校・中学校・高校でのがん教育が必須になる時代、予防に加え、自分が、誰かががんになった時の心構えを学ぶことは、きっと生きる力、誰かを想う力になると思います。

 

ひまわり🌻齋藤智恵美

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