第82回『一億本の向日葵』~淀みなく流れる~

第82回『一億本の向日葵』

~淀みなく流れる~

今日は3月の松本がん哲学みずたまカフェの日でした。外出自粛ムードの中の開催は、とても勇気がいる決断でしたが、感染拡大に気を付けながら、小規模でも開催できたことやこのご時世だからこそ語られることに、大きな意味があったように思いました。私が今回の開催の決断に至った理由に、過去の出会いがありました。20代前半の頃勤めていた障害を持った人が過ごす施設でのことです。私よりも少し年の若いMさんは、進行性の病により、自由に動かせるのは手先と首より上という障害を持っていました。体に制限はあっても、クリスマスのデートなど、年相応に色々なこと興味を持っていましたし、プロ野球チームの中日ドラゴンズが好きで、いつか試合観戦に行きたいとよく話していました。しかし、体に重い障害のあるMさんにとって試合会場までの長距離移動は、リスクや負担が多いこともあり、なかなか実現せずにいました。施設の一職員であった私はいざとなったら、全力で応援しようと思っておりましたが、その願いは叶わぬまま、Mさんは旅立ちました。「一緒に叶えたかったな・・・」というのが、私の正直な思いです。肉体的な命を守ることももちろん大事だと思っていますが、人間それだけではなりえないとも同時に感じています。「今」がこの瞬間にしかないこともあり得るのです。今あるいのちの声に耳を傾けたいというのが、矢面にたってもいいと、開催に至った理由でした。

不安による集団行動の真意や、マイナスな出来事のプラスの側面、節目の大切さ、曖昧に終わってしまうことの弊害、たくさんの人が命について考える機会になっている、面会ができないことで止まる時間、新しいコミュニケーションから生まれる発見、などなど。今までのがん哲学カフェとまた違った視点での対話が進みました。堰き止められていた思いが、淀みなく流れる・・・そんな印象でした。水も血液も淀みなく流れることはとても大切だと思いますが、私たちの生きる社会でも、心理的側面でも、淀みなく流れることがとても大切に思われました。これはリスクを恐れず対面でという意味ではありませんが、滞留には必ず淀みが出ます。その淀みが濃くなると、きれいな状態にするのにはそれなりに時間や努力が必要になります。こんな状況だからこそ、どんな方法でもいいので、淀みなく流せる環境が必要ではないかと思いました。このような時間を共有できましたことを、心から感謝しています。

今日は私の38回目の誕生日でした。素敵なお花とカード、笑顔のプレゼントを頂き、とても嬉しい時間となりました。また樋野先生とJeanさんからのお祝いメッセージ&内村鑑三の命日が70年前の今日であったことで、「🐼は内村鑑三の生まれ変わり」という樋野先生からの驚くべきメッセージにも、笑顔が溢れました。みなさま、本当にありがとうございました!頑張って生きたいと思います。

お隣は樋野動物園🐋担当の石塚眞一さんです。退職祝いです!

ひまわり&パンダ担当🌻齋藤智恵美

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です