第96回『一億本の向日葵』~それぞれのいのちの花が咲く~

第96回『一億本の向日葵』

~それぞれのいのちの花が咲く~

梅雨空であるものの、雲の間から顔を出す太陽に向かって元気に花開く、ひまわりの姿が見られる季節になりました。小学2年生の息子にも“夏探し”という宿題が出て、つい先日には、自宅の玄関ドアのところに3センチくらいのカブトムシが訪れていました。夏の気配は徐々に色濃くなりますが、シトシト雨と仲良く咲く、青や紫に染まったあじさいもまだまだきれいです。

 私が住む地域には、たくさんの田んぼや畑があります。自宅近くにはブドウ園やワイナリーに併設する直売所もあり、これからの季節にはたくさんの作物が並びます。どの野菜や果物も、胸を張って、「おいしいよ!食べてみて!」と言わんばかりに、いのちいっぱい輝いているように見えます。そんな野菜たちは、迷いがなく、根を張った場所で、いのちを全うすることに集中するのでしょう。今では、季節に関係なく色々な野菜が食べられるようになりましたが、やはり適した季節に育ったものは、イキイキといのちのエネルギーが詰まっていて、おいしいです。きっと温度、湿度、日照時間だけでなく、土の中の微生物のバランスなど、ちょっとした違いが、少しずつ野菜たちのストレスになり、生命力を抑えることもあれば、生命力を育てることもあるのだと思いますが、ストレス下で生命力を育てるのには、気力が必要ですので、元気がない時にはなかなかつらいものがあります。また、大病をすると、それまでの自分の生き方や生活習慣を振り返る方も多いのではないかと思います。あれがいけなかった、これがいけなかった・・・と反省したくなるようなこともあると思いますが、厳しい環境下で頑張って、気を張って生きてきた自分を受け入れ、これまで以上に大切にできる機会と時間をもらったのだと私は思っています。植物が育つ大地が深いところで繋がり続けているように、私たちの生きているこの環境も繋がり続け、広々としています。病の時こそ窮屈に感じている心の砦を外して、体も心も緩めることで、心地のいい風や、気持ちのいい景色、食べ物のおいしさ、人の優しさなど、心と体の元気を補うのもが、ジワジワと染み入ってきます。皆さんを大事に想う周りの人の中には、一人で頑張りすぎず、信頼して緩んでほしいと願ってくれている人がいっぱいいます。のびのびと育つ植物のように、安心の元で。

ひまわり&パンダ担当🌻齋藤智恵美

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