第79回「心に咲く花会」 「医療の新たな未来図」 〜 最期まで安心して、住み続けられる街づくり 〜

第79回「心に咲く花会」

「医療の新たな未来図」 〜 最期まで安心して、住み続けられる街づくり 〜

昨日(2020年2月22日)『がん哲学外来 第93回お茶の水メデイカル・カフェ in OCC』(お茶の水クリスチャン・センターに於いて)に出席した(添付)。 今回は、『教会でも がん哲学外来カフェを 始めよう』(樋野興夫 編著 日本キリスト教団出版局 発行)の出版記念講演会であった。 今、日本国は、「新型コロナ・ウイルスの報道」、「過度な自粛ムード」が見られる状況にも関わらず、多数の参加者であった。『榊原寛 先生の「やろう!」というひと言で、いつも通りやることに 決まったそうです。さすが、榊原先生!』との励ましのメールを頂いた。 岡山県、青森県からも 参加されてた。驚きである! 大いに感動した。

「AERA、大反響のようですね!  実は、探して歩いた各店舗で 軒並み売り切れでして 本日までに 手に入れる事が出来ませんでした。ですので、Amazonに注文しようと思います!」との連絡を頂いた。 今回は、「アエラ効果」でもあろう。 また、「坂本直子さんの 記事も 拝読しました(添付)。 病理学と がん哲学の思想が入り混じった 樋野先生らしいインタビューになっていますね。 がん哲学の言葉が 普遍性を持っていることを 改めて実感できました。」、『先生の面白い話しの中に、深さを感じ、「すごく面白かった!」、「勉強になった!」』との 心温まる感想も頂いた。 また、会場では、次は『絵本』を作って欲しいとのコメントを頂いた。 早速、シンポジストの 友納靖史 先生に頂いた絵本『ぼくの きもちはね』を拝読した。 「ウサギ」には感涙した。「樋野動物園」の存在意義を改めて感じた。 終了後は、隣のレストランで、「がん哲学外来ナース部会」のスッタフと『横浜がん哲学外来12周年 & がん哲学外来ナース部会6周年記念シンポ」の打ち合わせを行った。2020年6月28日 横浜でのシンポ(神奈川県民センター)のタイトル(主題と副題)で、話は盛り上がった。 『21世紀の医療の開港 〜 小さなことに、大きな愛を込める 〜』に なりそうである。 横浜は、ペリーの(1853年、1854年)開港の地である。 まさに、「がん哲学外来と相談窓口 〜 最期まで安心して、住み続けられる街づくり 〜」である。「がんと共存する街づくり」が、テーマとなろう。「医療の新たな未来図」を 高らかに提示する時代の到来でもあろう。

今日(23日)は、「がん哲学外来 花一輪カフェ 開所3周年記念講演会」である(添付)。主催者の上田由紀子 氏を はじめスタッフの皆様の「胆力」には、ただただ 感服である。

第77回『一億本の向日葵』~AERA「時代の肖像 樋野興夫」を読んで~

第77回『一億本の向日葵』

~AERA「時代の肖像 樋野興夫」を読んで~

私が樋野先生と初めてお会いしたのは、2017年7月軽井沢でのことです。その月から住まいのある松本市で、がん哲学外来メディカルカフェを始めることが決まっていた私は、とても緊張しながら樋野先生にご挨拶をしたのを覚えています。その時に見せて下さったにこやかで温もりのある表情が、そのまま雑誌AERAの「時代の肖像」の最初のページに載っています。樋野先生に初めてお会いする半年ほど前に、私は「がん哲学」という言葉に出会いました。目に飛び込んできたその言葉に、私は衝撃と同時に、ずっと探していたものに再会できたような懐かしさを感じ、とても不思議な気持ちになりました。それから樋野先生の著書を読み、「がん哲学」について学び始めました。佐久ひとときカフェの星野昭江さんが企画して下さった読書会にも参加させて頂き、一つ一つ自分の中に吸収しました。その中で、私がとてもうれしかったことは、がんの病理診断を行う病理医であり、がん研究をされる研究者である樋野先生が、がん細胞をただの悪者として扱うだけでなく、一つの存在として秀でている部分を認めていらっしゃることでした。そこに愛があるように思いました。樋野先生と直接お会いしたことがある方は感じられていると思いますが、「あなたの存在はそのままで素晴らしいですよ」と、樋野先生の振る舞いや声色には非言語の優しさが含まれています。それは、それぞれの存在を認め合うという寛容な姿勢から醸し出されているのだと思います。ここ数か月で40名(匹・羽?)以上に増えた樋野動物園(架空ですが)。テーマは多様性とのことで、個性の違いを知り、お互いの存在を認め合う社会の縮図であると、私はイメージしています。がん哲学の活動の中でも、樋野先生の在り方、誰に対しても変わることのない寛容さ、優しさ、本当に大切なものに焦点を絞るセンスを日々学ばせて頂いておりますが、その樋野先生の背後には、先生自身が受け取ってこられたたくさんの愛が存在していることを、「時代の肖像」を読んで知ることができました。受け取ってこられたそれらの愛を何倍にも膨らませながら、出会う人々に広く手渡していく樋野先生の人生は、本当に彩り豊かなのだと思います。樋野先生の背中を追いかけ続けておりますが、「暇気な風貌」「脇を甘くすること」にはまだまだ修行が必要な私です・・・(笑)。

樋野先生に出会えましたことを心から感謝しております。

ひまわり🌻&パンダ🐼担当 齋藤智恵美 

第76回『一億本の向日葵』~その存在が明日への希望になる~

第76回『一億本の向日葵』

~その存在が明日への希望になる~

2月11日に名古屋にて開催された「どあらっこがん哲学外来メディカルカフェ」の3周年記念に、息子と一緒に参加させて頂きました。この日はドキュメンタリー映画『がんと生きる 言葉の処方箋』の上映もあり、息子と一緒に鑑賞致しました。映画が出来立てほやほやの頃は自分のシーンを観るのがとても恥ずかしく、どうしても俯いてしまっていましたが、今回は一人の観客として作品を楽しむことができました。この映画は不思議なもので、観るたびに気になるシーン、心温まるシーンが変化します。それはまるで自分の変化と歩調を合わせているかのようだと私は思います。今回は出演されている皆さんの姿を見ていて、「すぐ目の前の希望」の大切さを感じました。今日、明日、自分が、大切な人が、笑顔で居るために、今できることは何だろうか―。これからも続くであろう人生の少し先のことを思い描きながらも、今目の前に差し出された喜びを全身で受け取る。それもがんと共に自分らしく生きるために、大切なことだと思いました。

今回は樋野先生の新刊『がん哲学のレッスン~教室で〈いのち〉と向きあう』の出版記念も兼ねていました。その新刊の中で、あらっこのメンバーであり、シャチホコ記念メディカルカフェ代表の彦田かな子さんのご長男でもある彦田栄和さんが、体験者の家族として体験談を綴っています。今回、その栄和さんにお話を聴けたのはとてもうれしい出来事でした。当時小学6年生だった栄和さんですが、子供・親に関係なく、やはり人間というのは支える、支えられるというという役割を臨機応変に感じ取り、一人の人間として家族というコミュニティーを支える大きな力を持っているのだと実感しました。そして栄和さんや、どあらっこのメンバーの皆さんは、家族というコミュニティーを越えて、学校や地域にいる、家族や自分のがんで悩みを抱える子どもたちに向かって、「あなたのお話を聞くことができますよ。」とさり気なく伝え、孤独を和らげる役割を担っています。おとなの世界よりもっと家族や自分のがんのことについて話す環境や機会が少なく、また今まで精神的にも生活的にも依存していた人のがんは、大きく気持ちの土台を揺るがすものだと思います。そんな時に、栄和くんが「お話し聴くよ」って声を掛けたのなら、その人にとって、それはもう本当に明日への希望に繋がるのだろうと、栄和くんの穏やかな顔を見ながら思いました。

どあらっこの皆さんの屈託のない笑顔に出会い、また明日も喜びを見つけて生きていこうと感じられた日でした。

ひまわり担当🌻齋藤智恵美

第78回「心に咲く花会」メンバーの絆が 深まる 〜 自分も 共鳴する

第78回「心に咲く花会」

メンバーの絆が 深まる 〜 自分も 共鳴する

埼玉医科大学 総合医療センター での「小江戸 がん哲学外来」に赴いた。スッタフの長谷川 まゆみ 様 と 矢形 康代 様 も 個人面談に同席して頂き、大変 有意義な時であった。  バレンタインデー(2月14日)の日、wifeと地元の蕎麦屋で、夕食の時をもった。

土曜日 午前、文京区 教育委員会 教育推進部 教育センター 統括指導主事よる、文京区立 柳町小学校 6年生 対象の「がん教育の推進」事業 としての 授業に赴いた。 真摯な、多くの質問もあり、大いに 感動した。 午後は、NHK 文化センターの事業「講座名:シリーズ がん医療の最前線」での 講演『「がん哲学外来」の取り組み』に赴いた(横浜ランドマーク に於いて)。 『日本で初めて「がん哲学外来」を開設され、不安を抱えたがん患者と 家族を対話を通して 支援されています。―― がんについての 最新の知識を、体と心の両面から 講座の形でお伝えしたいと 考えております。』と紹介されていた。 聴講者から「格調高い質問」を 多数頂き、大変有意義な 充実した時であった。 皆様、新刊も購入されサインも行なった。 終了後、受講者の「NPO法人 人生まるごと支援」理事長 三国浩晃 氏と喫茶店で対談の時を持った。2020年6月28日の「横浜がん哲学外来 12周年記念 & がん哲学外来ナース部会 6周年記念」合同シンポジウム(神奈川県民センターに於いて)の話で 大いに盛り上がった。 兎も角、順天堂大学での「がん哲学外来」から、最初に、街の中に出たのは、「横浜 がん哲学外来」で、訪問看護ステーションの 陣川 チヅ子 所長の「先見性 と 胆力 と 速効性 と 英断」のお陰である。 まさに、「がん哲学外来・カフェ」の意義は、「体験は 個別的でありながら 共通のものがある。他人の 分かち合いを聞くと 自分も 共鳴することが多い。 メンバーの絆が 深まる」であろう。 「記事と絵」が「目白 がん哲学外来カフェ」代表の森 尚子 氏(ニックネーム = ゴリラ 🦍) から送られて来た(添付)。 無邪気な姿に 大いに 心が 慰められた(添付)。

映画『がんと生きる 言葉の処方箋』も「You tubeで 世界に 動画配信限定公開中:https://youtu.be/oTzgwRFaTwk です。」との連絡を頂いた。 また、WHOから認められている 国際医学連盟 (世界約130カ国の医学生)から、Skypeで、講演『グリーフケア、緩和ケアと 哲学の関わり』 依頼されました。 驚きである。 筆者は、Skypeを使用したことはなく、ためらったが、引き受けることにした。

第75回『一億本の向日葵』~今ここに在るという安らぎ~

第75回『一億本の向日葵』

~今ここに在るという安らぎ~

先日、母の通院に付き添いました。祖母(母の母)を亡くして間もないこともあるのだと思いますが、食欲不振や震えなど、今までに見られない症状が出ていたため、受診することにしました。初めて訪れた小さな医院の待合は、木のぬくもりがありました。ふきのとうをモチーフに使った生け花は、見ているだけで心配や不安が緩みました。

私は、祖母が祖父や叔父、愛犬を亡くした時から祖母が亡くなるまで、祖母の心のうちにある悲しみやグリーフに気が付きませんでした。そのことは私の中で、諸々の後悔や自責を含んでいます。決して蔑ろにしていたわけではありませんが、そこまで深くは気にかけていなかったのです。今回のことで母の中にどのような変化が起こっているのか、本当のことはわかりませんが、見守っていたいと思っています。

私たちの生きる時間軸には、過去・現在・未来があります。普段はそれほど「今どの時間を生きている」なんて気にも留めませんが、がん治療中で何もしない時間が多くなった時、私は「現在を生きる」ことが難しくなっていたと思います。私の思考が容易に、過去や未来に引っ張られていくのです。楽しい思考に引っ張られるだけでなく、向き合うことが苦しい思考にも引っ張られるため、その時間は決して心地よいとは言えませんでした。そのことに気付いたのは、かなり時間が経ってからのことでした。居心地の悪さから抜け出そうと、学んだり、行動してきたことで見えてきたものがあったからかもしれません。今では、現在の私を信じて応援してくれた過去があり、励ましながら見守ってくれる未来があることを信じることができます。いろいろな経過を辿る中で感じることあります。それは「今には安らぎがある」ということです。痛みや苦しみ、不快な症状と共にあったとしても、私はここにいるという感覚は不動の安心をもたらすように思います。心が柳のように、さわさわザワザワしても、今私の体がここにあることは変わりありませんし、たいていの場合は、安全が保たれ、大丈夫だと思える環境に身を置いています。深く呼吸をすること、暖かく手触りのいい毛布に触れること、外の音に耳を傾けることなど、私たちの周りには今の私の存在の証が散りばめられています。嵐に巻き込まれ自分が吹き飛ばされてしまいそうな時はきっと、重みを伴う自分の体が引き留めてくれるだろうと思います。

ひまわり担当🌻齋藤智恵美

第77回「心に咲く花会」人生は 驚きの連続 〜 ひとつずやってくる ~

第77回「心に咲く花会」

人生は 驚きの連続 〜 ひとつずやってくる ~

世田谷区立 奥沢小学校の6年生を対象とした『特別授業:「がん細胞で起こることから考える 人生から期待されている存在」 』に招待された(添付)。 生徒、教職員の熱意と真摯な姿勢には、大いに感動した。 今日、土曜日の午前中は、文京区立 第八中学校での土曜授業公開に 招かれた。 『今回は、特別授業を2つ準備をして 皆様のお越しをお待ちしております。ぜひこの機会に 本校の教育活動を ご覧いただければ幸いです。 ご近所の方々も お誘いの上、ご来校いただければと思います。 (1)「がん教育」 講師:順天堂大学医学部 教授 樋野 興夫 先生 ・がんに関する知識を深め、命を大切にする心を育みます。 (2)「平和学習」 講師:被爆体験伝承者 世羅田 慎治 様・被爆者の体験と平和への思い、被爆の実相、伝承者としての平和への思いなどのお話を広島からお越しいただいた世羅田様にしていただきます。』 と案内されていた。『2人に1人ががんになる時代を迎え、文部科学省は新学習指導要領に「がん教育」を明記し、2021年度から中学校、高校での授業を本格化させる。』と謳われている。

丁度、良いタイミングに「がん哲学のレッスン〜教室で<命>と向き合う」(かもがわ出版)が、発行された。『企画趣旨:「がん哲学外来」を創設した樋野興夫医師は、2016年度から「がん哲学外来を基盤にしたがん教育・対話学の確立」の研究に取り組み、文京区の小中学校での実践などから、「がん教育には哲学的なアプローチが最も必要」と指摘している。本書では、病理・腫瘍学を専門とする樋野医師が、がん細胞の不思議や転移の仕組み、治療の最前線なども伝えながら、がんになった親や友人との接し方、がんになっても自分らしく生きる術を探り、がんとどう向き合えばいいのか親子で考えるヒントを示す。随時、がん患者・家族の悩みや苦しみの実例と「がん哲学外来」の処方、不安を乗り越えていく過程を紹介し、「がん教育」を深化させる副読本的な一冊とする。』と紹介されている。

『映画「がんと生きる言葉の処方箋」は お陰様で昨年は8館の映画館、34か所の自主上映会で上映されました。 本年は2月15日~28日「ユジク阿佐ヶ谷」 3月21日~27日、「横浜ジャック&ベティ」にて 映画館上映、自主上映会は既に17か所の申し込み(一部実施)が 参っております。 また多くの素晴らしい感想文も 寄せられています。 今週発売の「キネマ旬報」ランキングに 日本映画部門76位、文化映画部門15位の評価を頂きました。 年間1,100本以上(2016年実績)の公開映画作品の中から選ばれました。』との、温かい、励ましのメールを頂いた。 また、『米国のことわざで 「チャンスは卵のように、ひとつずつ  やってくる」 (Opportunities, like eggs, come one at a time)というのがあります。』 が、送られてきた。 まさに、 人生は 驚きの連続である。

第76回「心に咲く花会」「新たな意義 と 目的を発見」 〜 階段を上るごとく、成長して行く イメージ

第76回「心に咲く花会」

「新たな意義 と 目的を発見」 〜 階段を上るごとく、成長して行く イメージ

ラジオNIKKEIで、2020年1月31日[大人のラヂオ] が放送された(添付)。『今回の番組では、前半は「樋野興夫 先生を囲み お送りする コーナー。今回は、新渡戸稲造(写真)の言葉(下記)を取り上げ、紹介しております。』 と謳われていた。 スタジオ入りの参加者からも質問があり、特に、「2)自分の力が人に役に立つと思うときは進んでやれ 7)花は芽にあり 10)心がけにより 逆境も 順境とされる」の質問には、大いに感激した。 さらに、深く知る 貴重な体験となった。

1)間断なき努力は進歩の要件

2)自分の力が人に役に立つと思うときは進んでやれ

3)意志は人なり  

4)人の欠点を指摘する要はない 人のあやまちは語るには足りぬ  

5)学問より実行  

6)理由があっても腹を立てぬこそ 非凡の人

7)花は芽にあり  

8)威厳は優しき声に現れる  

9)われ太平洋の橋とならん

10)心がけにより 逆境も 順境とされる

新渡戸稲造 著『武士道』120周年の2020年に『心に咲く花会』のプログが製本化されれば まさに、歴史的タイミングとなろう。 『教養ある一個の紳士、或は有能な 社会的人間の育成 を目的とするところのものである。ーー 新たな意義 と 目的を発見 しなければならぬ。ーー まさに 時代の高さに生きんとする 人間生活の基礎的条件 であるのである。』(南原繁)、「どこまでも伸びて往く 真理探究の精神 を植えつけなければならない。」(矢内原忠雄)は、まさに、「純度の高い専門性 と 社会的包容力」である。 いつか、「温故創新 〜 社会的人間の育成 & 新たな意義 と 目的を発見 & 人間生活の基礎的条件 & 真理探究の精神 〜」が シンポジウムのテーマとなろう。 日々の生活、置かれた状況で、脳の引き出しに入れてある 数々の「言葉」が蘇る。 まさに、「言葉の処方箋」である。 階段を上るごとく、成長して行く イメージである。

土曜日の午後は、「市民公開講座 がん哲学 in 東松山」(東松山医師会病院に於いって)で、講演「がん哲学外来 〜 人生のリハビリ 〜」の機会が与えられた。 会場は、多数の参加で、満席であった。 夕食会も大いに盛り上がった。 日曜日の午後 は、「大阪国際がんセンター」 で『ドキュメンタリー映画「がんと生きる言葉の処方箋」』の 特別上映会である(添付)。 東松山医師会病院でも「がん哲学外来」が開設され、『ドキュメンタリー映画「がんと生きる言葉の処方箋」』が 上映される予感がする。

第74回『一億本の向日葵』~ベッドサイドのがん哲学~

第74回『一億本の向日葵』

~ベッドサイドのがん哲学~

がん哲学で語られるような対話がベッドサイドでも自然とできる社会にいつかなることを、がん哲学の活動に関わり始めた頃から、ずっと思い描いておりました。私がそのように考えるきっかけとなった父の友人がいます。私が乳がん治療を始めて1年ほど経った頃、その方に脳腫瘍が見つかりました。何気なく受けた健康診断で肺の再検査を指摘され、受診したところ脳に腫瘍が見つかったそうです。私は直接お会いしたことはないのですが、ゴルフを一緒に楽しむ仲間として時々父から名前を聞いている存在でした。驚きを抱えながら見舞いに出かけた父に、その方が言ったという言葉が今でも心にあります。

「ゆき、俺死ぬってぞ」

ゆき、とは父のことです。この言葉に父も戸惑い、なんて答えていいか分からなかったと、がん治療という点で共通している私に話をしてくれました。「ゆき、俺死ぬってぞ」この言葉の後に、どんな言葉が続いていたのだろう・・・この言葉たちは無事に誰かの耳に届けられたのだろうか・・・と、私は時々思いを巡らせます。見つかってから3か月間という短い時間の中で、ご家族も自分の気持ちを保つのに精いっぱいだったと想像が付きます。混乱や恐怖の中でなく、安心の中で旅立っていかれたということをずっと祈っておりました。自分の存在や未来の時間が失われる悲しみや苦しみについて、日頃はそれほど意識するものではありませんが、ある日突然そのようなことが目の前に現れたら、私もきっと誰かに胸の内を聴いてもらいたいと思います。自分の悲しみや苦しみはもちろん、大切にしてきたことや大切に思う人のことを・・。たとえ大きな波に飲み込まれても、必ず凪が来て大丈夫になることを一緒に信じて待ってくれる人がそばに居てくれることは、人生の大仕事に向き合う勇気を与えてくれます。聴くという行為は、話す人の存在を認めること、存在自体に価値があるのだと伝えることができるとても重要で大切なコミュニケーションです。そのようなコミュニケーションが、今後メディカルカフェの枠を越えて、ベッドサイドまで広がっていくことを願っています。

ひまわり担当🌻齋藤智恵美

第73回『一億本の向日葵』~平行して存在するいのち~

第73回『一億本の向日葵』

~平行して存在するいのち~

 1月25日㈯は今年最初の松本がん哲学みずたまカフェでした。暖冬と言えど冷たい風の吹く中、14名の方がカフェに参加して下さいました。あがたの森文化会館の木造の教室に人が集まって、テーブルを囲む。それだけでもその空間に流れができて、何となく温もりが感じられます。回を重ねるたびに、あがたの森文化会館の建物との共鳴が色濃くなる気がしています。

 今回のカフェはいつもよりがんと生きる人を支える家族側やご遺族の立場の方が多く、がんに悩む家族の支えにどうやったらなれるか、患者さん本人がどんな言葉を語ったのかなど、そのような話題を中心に語り合いが展開しました。先週の祖母の旅立ちと今回のカフェでの皆さんのお話から感じること。それはどんなに近しい関係であっても、命は決して交わることはなく、平行して存在しているのだということです。患者さんが抱える様々な痛みを自分事のように感じ、自分のできることを最大限したいと思うけれど、思うようにできないやりきれない思いや大切な人を失ってしまうかもしれないという怖さなど、そばにいる「私」の中に沸き起こる様々な感情は、「私」固有のものであります。それと同様に患者さんは患者さんで、また違った感情を抱いていてこれもその人固有のものです。どんなにお互いに理解を深めようと努めたとしても、そこには完全には交わることが叶わない悲しみが存在しています。だとしたら、その悲しみへの覚悟を決め、私固有の様々な感情を丁寧に扱うこと、安心できる場所で話をして解消の機会を持ったり、1日1時間、時間をとってじっくりと向き合ったりして、自分の気持ちに少し遊びのスペースを作ることも大切だと思いました。大切に思う気持ちを受け取りやすい形で手渡していくためには、支える人にとっても自分という器を空っぽにできる場所が必要だと思いました。平行して存在する支えられる人、支える人の命がどちらも大切にされることを願っています。

ひまわり担当🌻齋藤智恵美

第75回「心に咲く花会」心の器を育てる 〜 ほっこり、楽しく、そして 確かな真実

第75回「心に咲く花会」

心の器を育てる 〜 ほっこり、楽しく、そして 確かな真実

第67回「がん哲学外来メデイカル・カフェ@よどばし」に赴いた。「駒ヶ根パノラマ愛の家」(長野県駒ヶ根市)から 今村 都 チャプレンも、参加されていた。早速、「ほっこり、楽しく、そして 確かな真実…いろいろ学び、感じ、そして元気も頂きました。感謝いたします。齋藤 智恵美さんには 出版記念の旨、お伝えしました。」との、嬉しいコメントが、送られてきた。 2020年3月20日は、「駒ヶ根パノラマ愛の家」で、出版記念も兼ねて 講演会が企画されるようである(添付)。今秋には、運営委員(今村 都、齋藤智恵美、etc)で、「駒ヶ根 & 松本 & 八ヶ岳」合同シンポジウムが、企画される予感がする。

『「駒ヶ根パノラマ愛の家」は、2004年5月に設立されました。素敵な交流を いただいております。この素晴らしいアルプスの麓の東伊那で、心傷ついた青少年たちや 疲れた方々が、ある人は自分を見つめ、ある人は 新しいチャレンジをし、また、ある人は ゆっくりと心と体を癒し、元気をいただいて、その人らしい笑顔を取り戻していきます。 自然の中で心を癒やし、共に分ち合い、共に生きる、愛<アガペー>の共同体。 ロゴマークに使用している 樹木のシルエットは、ナザレ生活館(愛の家の敷地内にあります)の脇にはえる木がモチーフです。 休息する者をいたわり、また、次の旅に力を貯える者に 木陰を提供する樹木のように、駒ヶ根のおおらかな自然と、「愛の家」の姿をシンボル化してデザインしました。 樹のシルエットの下部にある切れ込みは、「愛の家」へ続く道であり、また、「愛の家」から 未来へ続く道です。木のシルエットの下には「最も大いなるものは 愛である」という玄関正面にかかる額の言葉をローマ字表記にて配してます。」』 と紹介されている。 訪問が楽しみである。

目白カフェ代表の森 尚子氏から絵『平和の象徴「樋野動物園」 冗談を本気でする胆力』が送られて来た(添付)。また、「がん哲学の活動は 終末期の患者さんだけでなく、現在治療に取り組まれている方や 経過観察中の方々の スピリチュアルな痛みの存在を受け入れ、それぞれの方が 心の器を育てる 大切な役割を果たす、緩和ケアの場所だと思っております。」(齋藤 智恵美 氏 より)との 励ましのメールを頂いた。 涙なくしては 語れない!