第127回「心に咲く花会」精神的デフレが進む現代 〜 道を踏めば 必ず道は固まる 〜

第127回「心に咲く花会」

精神的デフレが進む現代 〜 道を踏めば 必ず道は固まる 〜

「柏がん哲学外来」スタッフの福原 俊二郎 氏から、筆者の著作リスト(32冊)が送られて来た(添付)。  大いに感動した。  最初の本は、2003年11月10日 発行:イーグレープ  発売:いのちのことば社 である。「この本は、樋野興夫 先生が日本学会事務センターの広報誌『Scientia』に連載した文章を まとめたもの。  序文の中で、樋野興夫 先生は「所詮われわれには、死ぬときは『畳1枚ほどの墓場』しか残らない。  『勇ましく高尚なる生涯』の生き様を見せるしかない。  精神的デフレが進む現代、『愉快に過激にかつ品性』を合言葉に 新渡戸稲造と吉田富三(がん病理学者)の総合ビジョンを 問い直す機会になれば幸いである。  がん哲学の普遍化の第1歩である。」と 述べておられる。  『樋野先生は、すでに2001年から「がん哲学」を提唱されていたのである。』とある。  今年(2021年)は、ちょうど20年である。  まさに、不思議な時の流れである。

柏木哲夫 先生(淀川キリスト教病院 名誉ホスピス長、相談役)からは、「先生の旺盛な執筆力に脱帽です。  先生との共著が そのうちの一冊と言うのがうれしいですね。  私も、内容はともかく、出版した本の数は47になりました。 47年前に 年に一冊づつ出版するという約束を 自分自身にして、なんとか 今年までは 約束を守りました。  50冊まで頑張ろうと思っています。」との暖かい激励のメールを頂いた。  筆者が理事を務める東京女子大学の安田隆二 理事長からは、「東京女子大学では、新1年・2年生のリベラルアーツの課程で、数十冊の本を読ませることを検討しています。立教や東京工業大学の教養課程で行われているそうです。  樋野先生のご著作の中から、これを東京女子大学の1年生に読ませたいと思われるご本はどれでしょうか?  18歳の若い女性で、自身にとっては がんが未だ遠い存在の学生が大半ですが、家族身近な人に がん患者がいらっしゃるかもしれません。  がんと関係なくとも、死と向き合ったり 大きな試練受けることは でて来るかもしれません。   そうしたときに、希望を持って、よく生きるすべを考える契機を 学生に持ってもらえると うれしいことです。  どのご著作を薦められますか?」と「教育の原点」ともなる課題を頂いた。

早速、『目白がん哲学外来カフェ代表』の森尚子氏から、「お勧めは、『がん哲学外来へようこそ』、『いい覚悟で生きる』の2冊を、まず読んでからの全冊ですね。  がん哲学外来の皆様から、「コロナ禍を いい覚悟で生きる」が合言葉になっています。」と暖かいコメントを頂いた。  『がん哲学外来へようこそ』(2016年2月20日 出版社 新潮新書)には、「【あとがき】「がん哲学外来」は誰にでもできます。―― 患者さん自身がお住まいの地域で「がん哲学外来」や「カフェ」を立ち上げてもいいのです。―― 心が豊かになると、風貌が変わってきます。そして 心の豊かな人の風貌は、患者さんを癒やすのです。そして 自分自身さえ癒やしていきます。」。  『いい覚悟で生きる』(2014年11月3日 出版社 小学館)には、「【患者さんが笑顔を取り戻すために医療の維新を目指して】  「やるだけのことはやって、後のことは 心の中でそっと 心配しておれば 良いではないか。  どうせ なるようにしかならないよ。」と言ったのは、勝海舟です。  この言葉の潔さに「いい覚悟」を感じています。―― 私は、今まさに「医療の幕末」に生きていると実感しています。」と記述されている。  「自分に授けられた職務を全うし、天命を喜びつつ その任に当たるのが、人間に生まれた義務である。」&「ひとりでも 道を踏めば 必ず道は固まり、次の者が歩むときに 歩みやすくなり、――」(新渡戸稲造)の実践である。